Man Matter Metamorphosis 10 000 Years Of Design（洋書／英語、フィンランド語）

発刊：２０１８年

仕様：ハードカバー

内容：２０１８年にフィンランド国立博物館で開催された『Man, Matter, Metamorphosis - 10 000 years of design』展での展覧会図録です。１０００部限定だったため、早くも絶版となってしまいました。

建築家Ｆｌｏｒｅｎｃｉａ　Ｃｏｌｏｍｂｏ 、プロダクトデザイナーＶｉｌｌｅ　Ｋｏｋｋｏｎｅｎ（元アルテックのアートディレクター）のキュレーションによって開催された同展覧会。

この「芸術家の審美眼」というトピックの中にキュレーターの仕事による１冊をラインナップをさせて頂いた理由は、私は現代のキュレーターの仕事、業は芸術の領域にまで達する事がしばしばあるのではないかと考えているためです。

キュレーターの仕事は「情報を選んで集めて整理すること。 あるいは収集した情報を特定のテーマに沿って編集し、そこに新たな意味や価値を付与するもの」と認識されています。

一昔前の学芸員＝キュレーターのような認識のされ方もだいぶ変化してきている時代だと思います。

「物理的に作品を創造せずとも、既存のものに新たな意味や価値を付与する芸術」は過去にも偉大なデュシャンが示しましたし、現代はこのような芸術を現代的に応用できるの芸術的キュレーターが現れ始めている黎明期となっているのではないでしょうか。

本書ではフィンランドでの氷河期から現代までの一万年にわたる人と物質の変容を、古いものと新しいものを比較しながら古道具、民藝品、モダンデザイン、工業デザイン、ファッションまで様々なジャンルを横断し網羅しており、本書を読んで得られる体験は美術館で思考を巡らせる行為にとても似ていると思います。

全３７６ページ／ボリューム大

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