増田正デザイン研究所作品集 1958-1966(和書/日本語)
発刊:1966年
仕様:ハードカバー
内容:本書は増田正デザイン研究所の1958年から1966年の約10年間の仕事をまとめたものです。
若いデザイナーや写真家たちが独自の協働を目的に1956年に結成された「グラフィック集団」。それに参加した増田正はデザインと写真をモンタージュすることによって新しい作品製作に取り組んでいきました。その後、1958年には増田正デザイン研究所を立ち上げ、デザインと写真について自らの裁量で、研究所に在籍した写真家と協働しながら、さまざまな企業の広告やプロダクトを幅広く生み出していきました。
布張りのハードカバー、単刀直入な表紙デザイン、一枚一枚の紙の厚み、日英両言語対応、美しいタイポグラフィ。本書を手に取ると分かるのですが、この本自体から増田正さんのデザインに対する熱量やデザインに対する理解、誰に向けて発刊されているか、どういう目的なのかを迷いなくこちらが感受することができます。
少なくとも現代の日本では著名とまでは言えないデザイナーだと思うのですが(少なくとも私はこの本に出会うまで名前を知りませんでした)、その幅広い仕事の数々と、総合的なレベルの高さには驚くべきものがあると思います。特に写真を用いた大胆な構図と鮮やかな色使い、ダイレクトに伝わる分かりやすいグラフィックデザインに私は心惹かれるものがありました。この時代がいかにレベルが高く、優秀なデザイナーでも埋もれていく人が多かったのではないかと想像してしまいます。
レベルの高い時代だからこそ、お互いが切磋琢磨し、より良い物を生み出していこうと努力した時代。その時代ならではの力強さ、いきいきとした生命力を本書からは感じ取ることができます。
ページ数 155ページ / ボリューム中
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