地上にひとつの場所を : One Place on the Earth(和書/日本語、英語)

発刊:2002年

仕様:ハードカバー

内容:本書は国際的な評価を受ける美術家・内藤礼初の本格的作品集です。初期作品「遠さの下、光の根はたいら」から、直島でのパーマネント・コレクション「このことを」まで、作家の軌跡を写真家畠山直哉が撮った繊細な写真で収録しています。

本書の解説の中で中沢新一氏が「力を無化し、知に非知への憧れを目覚めさせる。」という一文を書いています。この一文に通じるものが少なからずあるのかも分かりませんが、私は内藤礼の弱々しく、繊細で儚い作品たち、世界観は自分自身の中にある歪んだもの、醜いものをに滲み出してくれるのだな。という直感を持ちました。この感覚は、変な言い回しかもしれませんが、神社に足を踏み入れてお参りする際の感覚、神なるものに対して目の前に立った時の感覚、心を浄化してもらえる感覚にそっくりだと思いました。

神聖なもの、純粋無垢なものの前に立った時に、自分の中にある淀みを自覚できる感じ。こんな拙い言葉では読んでいる方にはなかなか伝わらないと思いますが(汗)、本書では内藤礼の展覧会で直接体感できるものに非常に近いレベルの感動を味わうことができると思います。それは芸術家が写真を手掛けていることも寄与しているはず。美術家と写真家の美しい組み合わせも必見です。

全192ページ:ボリューム中

往復発送方法:クロネコヤマト

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