Carlo Scarpa : Glass of an Architect(洋書/英語)
発刊:1990年
仕様:ハードカバー
内容:Carlo Scarpa(カルロ・スカルパ/1906ー1978)は20世紀を代表する建築家の1人で伝統的な工芸品と近代的な製造プロセスを融合させる類稀な技術と素材に対する直感的な(謎めいた、と言っても良い)設計アプローチで知られています。
スカルパの建築が国際的に認められるようになったのは第二次世界大戦後のことです。この評価を受けてヴェネツィアやその周辺での戦後の復興プロジェクトを受け、その多くが既存の建物の改修を伴うもので、既存のものを当時のスカルパ独自の現代解釈で再生させる手法がスカルパ のトレードマークのようなものとなりました。
最も有名なのは1964年に完成したカステルベッキオ美術館の改修工事で、新旧のバランスを取りながら、必要に応じて元の建物の歴史的文脈を浮き彫りにしました。このアプローチから強い影響を受けた現代建築家も多く、デビッド・チッパーフィールドの「新博物館」に代表されるように、スカルパの当時のアプローチは現代のリノベーションアプローチの礎となっています。
特に、スカルパの建築作品の「ディテールへの拘り」「職人との共同表現」「クオリティの実現力」は近代の建築家の中でも群を抜いていました。このような仕事への細やかさを知ってスカルパ の元に「建築以外の業界から」デザインの依頼がやってきたのは必然とも言えるかもしれません。
本書はそんなスカルパ が、1927年から1947年の間にスカルパがムラーノ島のガラス製造会社であるジャコモ・カッペリンとパオロ・ヴェニーニのために制作した400点以上の芸術的なガラス作品を網羅した作品集となります。
建築家が手掛けたグラス作品とはいかなるものか、偉大な芸術家の脱領域をお楽しくください。
全340ページ/ボリューム超特大
往復発送方法:クロネコヤマト