欧州の家具と古民具(和書/日本語)
発刊:1971年
仕様:ハードカバー
内容:1971年に日本橋高島屋で開催された展覧会を記念して発刊された写真集です。本展では京都の恋壷洞、同じく京都の柳商店、東京のロンドンギャラリーそれぞれが蒐集した17世紀から19世紀の欧州の古民具を紹介されました。
序文は濱田庄司やバーナード・リーチによるものです。美術館ではなく、一百貨店での展覧会で、濱田庄司やバーナード・リーチの寄稿ですよ。今考えると、夢のような話しではないでしょうか。
上記、少しだけ失礼な言い回しになってしまいましたが、高島屋を筆頭に1940ー1970年代当時の日本の百貨店は民芸関連、芸術関連の優れた展覧会を数多く開催しており、芸術や文化の分野に対しても精力的に貢献していた事が窺えます。1955年に高島屋で開催された「芸術の綜合への提案―コルビュジエ、レジェ、ペリアン3人展」など、今や知る人ぞ知る伝説的な企画などもありました。1930年代の三越の家具設計室にはペリアンやアアルトから影響を受けた城所右文次なども在籍していましたし、当時の百貨店には優れたディレクター、建築家、デザイナー、そして今で言うところのキュレーターがしっかりコミットしていた歴史的な背景もあったのだと思います。
本書はそのような、多くの日本人が上を向いて美しい文化への貢献を強く意識していた時代の良書になります。古き美しい家具と古民具の世界に触れてみてください。
104ページ/ボリューム小
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