Antonio Vitali : Creator of Toys(洋書/英語、ドイツ語)
発刊:1994年
仕様:ハードカバー
内容:手作りの木製玩具を作ることで知られるスイスのデザイナーであるAntonio Vitali(アントニオ・ヴィターリ)は1909年にスイスとの国境に近いイタリアのソンドリオ(Sondrio)で生まれました。子供の頃、近所で木彫家の工房を見つけ興味を持ったヴィターリは、ここで働く職人さんから中に入るよう勧められ、この工房で楽しみながら木彫技術の習得に励んだと言われています。偶然か必然か、子供の頃に出会ったこの職人、そして時間がヴィターリのもの作りの出発点となりました。
若きヴィターリはスイスはチューリッヒの美術学校で彫刻を学び、生活のため報道写真を撮る仕事をしたり、また家具の制作など行っていましたが、やはり彫刻家への夢は捨て切れずにいました。
そしてヴィターリ35歳となる1944年、遂にスイス・チューリッヒの旧市街に小さい工房と店をオープンし、夢を実現させました。戦後に玩具メーカーとして仕事が軌道に乗り、この時既に著名だったマックス・ビル(Max Bill)が彼の仕事を賞賛し、ヴィターリの名は世界へと届くようになりました。
当時ニューヨークにあった玩具のセレクトショップ、クリエイティブプレイシングス(Creative Playthings)社との仕事、そして長い関係もはじまります。
製造コストの高騰からか彼の作品の多くは復刻に至りませんが、彼の玩具は少数のみ現代でも製作され、国内でも美しい理念を掲げる玩具店Atelier NIKI TIKI (アトリエニキティキ:1970年代からドイツやスイスなどのヨーロッパを中心に、その国の文化に育まれたおもちゃを日本に輸入している会社)などで展開されています。
本書はヴィターリが自分の息子や友人の子供のために贈った1930年代の初期作品から全盛期の1950−1970年代の作品から当時のパッケージやカタログなど網羅して掲載されており、見応えのある内容となっています。
数少ない彼の作品集として大変貴重な1冊をシェア致します。彫刻家らしい洗練されたフォルムの中に、子どもたちへのやさしさ、子どもたちの未来への想いが感じられる作品をお楽しみください。
全176ページ/ボリューム中
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